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本を殺したのは、無能編集者である
赤羽 建美
価格 :
¥567 (税込み)
Kindle版はこちらから『「文学界」新人賞』を受賞し、その後、女性向けセルフ・ヘルプ・ブックを多数執筆してきた著者による最新作は、電子書籍とアマゾン・プリント・オン・デマンドのみで発売する異例の作品。いままでの作家人生を振り返り、“だれが本を殺したのか 実在の人物なのか、そうでないのか?業界の人間のみならずとも、本好きの方々も十分楽しめる内容は、読み進んでいくとなかなか苦笑を禁じ得ない。しかしまた、これは業界を憂う一人の作家からの出版界へのエールでもある。編集者必読の書。
【目次】
序章 本は物である
ジャパニーズ・ヒッピー/凮月堂/表現者/小林秀雄/黒衣/虚実
第1章 本の終わりはすでに始まっていた―楽園の崩壊
パラダイス/必要なもの/女子供/記者様/天才/編集者と記者/記者の道/エクスキューズ/地獄の黙示録/保身/時期早尚/特殊メーク/ゴースト・ライター/良人操縦の秘訣/給与体系/人事異動/カルチャー・センター
第2章 編集者たちは文字の前にひれ伏す―継承されなかったグラフィズム
暗黒の世界/恩地孝四郎/口実/共犯者/ニューウエィヴ/類型的/出世/ロマネスク/ユートピア/土門拳/チープ/妄執
第3章 強烈な自己顕示欲を抑えられない??ポルシェ・フィクション
東京、2010年/ゲバ文字/休刊/カリスマ編集長/ゴーグル/プラモデル/豹/髑髏/偽物/転向/文化人/東京、2020年/数秒後
第4章 不幸な生い立ちの雑誌は、不幸な結末を迎える―マガジン・フィクション
空洞化/カムフラージュ/負け犬/NHK/リボーン/裏目/サブカルチャー/老獪/メジャー/プロフェッショナル/お目付け役/蚊帳の外/エロ本/教養主義/統合失調症
第5章 物をメイン・テーマとする雑誌が出現した??アナログ編集者からデジタル編集者への道のり
617誌/サクセス・ピープル/キャバ嬢/脳死状態/アマチュア/夢/世界遺産/図解/マニフェスト/廃虚/コンビニホリック/せんべろ/デジカメ/批判/フェラーリ/ギミック/3D/物霊/精神安定剤/稚拙
第6章 彼等は職人になれるのだろうか。??元編集者X氏との対談
伊丹十三/職人的/古典/衰退補遺 初期化 名編集者/精神的外傷/三島由紀夫/村上春樹とユニクロ/物と表現
後書き
【著者略歴】
赤羽建美(あかばねたつみ)
1944年、東京生まれ。青山学院高等部を経て、早稲田大学第一文学部卒業。私立高校国語講師、「週刊プレイボーイ」編集者(集英社)、フリーランス・カメラマン、少女向け雑誌編集長(主婦の友社)などを経験。小説「住宅」で「文学界」新人賞を受賞後、作家生活に。集英社コバルトシリーズでユーモア・ミステリーを執筆、その後は女性向け実用エッセイ(セルフ・ヘルプ・ブック)を数多く執筆。なお、男性向けとしては、「『女の勘』はなぜ鋭いのか」(PHP新書)などがある。
出版社:アゴラオリジナル